あとりえ絵日記
2007


8月の絵日記へ

July22

21日は「童謡絵本の会」、22日は「芯の会」とミーティングが続きました。両方に参加している人もいて、若手が共通の目標に向かい、意欲を結集してそれぞれの芸術を創り上げてゆく。やっと気持ち、行動などなど育って来ました。これから楽しみです。
21日はyurikoちゃんが古本屋さんで見つけてきた、明治時代の小学唱歌の楽譜の中から何曲かピックアップし、リコーダーできかせてくれました。新メンバーも加わり、それぞれの詩、お話などの発表がありました。22日は10月の「芯の会展」に向けて各自の制作方針や目標などを話し合いました。
本日終了した「選抜精鋭展」も充実した内容とレベルの高さを評価する人も多かったので、アトリエ全体が力をつけてきたのだと思います。みんながんばって欲しいです。


July15


九州地方に大きな被害をもたらし、関東地方に台風接近。昨夜TVを見ていたら、ブチッと音がして画面がザーザーになったので、テレビが壊れたかと思いましたが、もうひとつのテレビも似た症状なのでこれはアンテナだろうと推測。

昨年、台風並みの突風でアンテナは屋根に転がったまま。でも、ちゃんと映っていたのに台風とは言え風もそんなに強くないし、多少位置がずれたのかな、やっぱり電気屋さんに頼んで新しいアンテナを立ててもらおうか、そんなことを話して寝ました。

今朝はダンの散歩に行くのに台風情報がわからないのでとりあえず長靴、レインコートと完全防備で森林公園へ行きました。台風接近の公園は貸し切り状態。広々とした丘や林も独り占めで気持がちいい。
丘から流れて集まった雨が小川のように流れ、平野は湿原になり、池は沼のよう。その池にアオサギとゴイサギ、カワセミまで来訪。ダンものびのび走り、野性に返る時間。ちょっとした台風もどきでも自然が一時的にせよ戻ってくれるのだから、いかに普段は人が邪魔しているのかわかります。

今朝公園で会ったのは、アイリッシュ・ウルフ・ハウンドのリオとフラットコーッテド・リトリバーのルーク(この2頭は飼い主が同じ)、帰る少し前に来る友達のハナちゃん、この3頭だけ。ダンも含めて幸せな子たちです。散歩から 帰ったら広吉先生がTVで台風情報を見ていました。あら、テレビ治ってる。。。

アトリエに夕方現われたうめこさんと、台風のおかげで人少ないね〜なんて話していると、空がとってもきれい。これも台風のおかげ。
色と明暗のコントラストが強くプラチナのように輝いて、速い雲の流れに変化してゆく空の表情に見とれてしまった。
うめこさんと映画や本の話をしながら、私は空を見、うめこさんはひたすらこまこまとペンを動かしている。ホント、この人情緒的でない。・・・のに、話が合う、ということはかなり大人なんです。年を食っても大人になれない私はうめこさんを眩しい目で見つめるのでした。。。


July6

広吉先生の作曲の影武者、ヨウコさんと「イシュタルの歌」の採譜の真っ最中です。先生が歌ったり、大正琴(4月に買ったあやつです)で音を拾って書いたものを、ヨウコさんがキーボードで伴奏しながら美しい声で歌って、直しながら楽譜にしてゆきます。7年前個展会場で「ギルガメシュの歌小さなコンサート」
をやりましたが、その時イシュタルに扮し歌ってくれたのがヨウコさんです。
また、2002年「にぎわい座」での"花一座"旗揚げ公演でも、広吉先生作曲の歌を歌ってくれました。
彼女との付き合いも長いです。遡ること21年前、台湾からの留学生が日本の美大を受けるためにアトリエ来ていました。人一倍の努力で大学の芸術学部に合格。その大学のピアノ科にいたヨウコさんと学科の授業で知り合い、美しいヨウコさんをアトリエのモデルにとスカウトし、連れて来たのが始まりです。
その後何度かモデルをお願いして、現在は小学生のママ。もっぱら広吉先生の作曲でお世話になっています。
そんなわけで先生の作曲も大詰めを向かえ、
来年あたりどこかのホールで発表会をしようと言うところまで漕ぎつけました。「イシュタル」の脚本も完成。友人の演出家にチェックしてもらっています。これも出版の予定。
いつか劇団四季のウイキッドのように10億円かけてドラマティックな「イシュタル」を舞台化したいです。それだけ何処にもない素晴らしいものだからです。
(大きな声で)スポンサー募集中!!



July3

うっとり眼をひらいたような、ねむの花。日課のダンの散歩の終わりに登る丘の上にある「ねむの木」はたおやかで優美な枝振り。満開の花をつけた様子は、幽玄の世界。昨年強風で一本折れてしまったので、貴重な一本。(トップページのフレームにもねむの木の写真あります)
雨に濡れて良し、曇天にも映えるうすべに色。キイチゴやヤマモモが終わり、ねむの花が終わると、カッと真夏の太陽が照り付けるのだろう。





June28

夜中にダンが吠え止まないので庭に出て、怪しいものはいないか見回しても誰もいないので部屋に入ると、また吠える。夜中のこととて近所迷惑だから玄関に入れると、静かになった。
やれやれとまた寝ていると、台所で、がタンと音がする。飛び起きてみると、食器棚の上にアライグマのような動物が乗っかって警戒した目でこちらを見下ろしているのでびっくり。
「わあ、ハクビシンだ!」さあどうしようか、とオロオロ・・・。ハクビシンも降りるに降りれないで睨み合ったままの状態が暫し・・・。下手に手を出して噛まれても嫌だし、部屋のドアを全部閉め、玄関だけ開けて寝ることに決定!息を殺して寝たふりをしていたら、しばらくして安全を確かめたのかトンっと言う音が聞こえ、その後無音・・・。恐る恐るドアを開けてみるとしっかりお土産を置いて去った後でした。

5,6年前にも夜の庭でハクビシンを見つけたことがあります。外来種なのでペットとして飼われていたものが逃げ、増えたのでしょう。森林公園の池で増えているミシシッピーアカミミガメしかり。琵琶湖のブラックバスは元々ペットではないけど連れてきたもので、増えすぎて大きな環境問題になっていますね。外来種は総じて繁殖力が強く、日本の生態系が様々な場面で崩れているのは怖いことです。


June26

2週間ほど前のこと。アトリエのドアが開いたので振り返ると、赤ちゃんを抱いた女性が思い詰めたような顔をして立っていました。顔に見覚えがあり、以前パステル画を描いていたkさんだとだとすぐにわかりました。
赤ちゃんは3ヶ月の女の子。毎日、昼間は子どもと二人きりで、時にイライラしてしまう自分に気がつき、このままでは赤ちゃんに当たってしまいそうで怖い、また絵を描きに来たいと言って帰りました。
そして今日絵を描きに来たのです。赤ちゃんはママの足元で寝ています。ママは赤ちゃんの寝姿を鉛筆で描いています。すてきな風景です。
途中、おっぱいをあげたりオムツを替えたり落ち着かないけれど、だんだん赤ちゃんも慣れてくれるでしょう。よくぞ来てくれた、と思います。泣けば"ばあや"が抱っこしてあやしますから安心して描きに来てください。
成長してゆく赤ちゃんの絵を描く幸せ、愛情に見守られて育つ幸せ、描くのも見るのも赤ちゃんっていいですね。

June3


宮城まりこさんが日曜美術館のゲストで出演していました。「ねむの木子ども美術館」が、この春に出来て、その完成までを語っておられました。森に囲まれた日当たりの良い丘に「どんぐり」と名づけられた建物は白い外壁に子ども達の描いた麦が歌を歌っているように並んで、銅で葺いた丸い屋根はどんぐりの頭のような形で可愛らしい。私の好きな藤森照信さんの設計でもあるし、一度は訪れてみたいところです。
内部は天井も床も壁も真っ白で、カラフルな絵が良く映えています。3万点の中から150点絵を選ぶのもレイアウするのも80歳を越えた宮城まりこさんというから驚きです。美術や音楽などの芸術を通して障害のある子ども達の才能を育て、こんなに素敵な美術館ができたことに敬意をもちます。今六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで展覧会をやっていますので覗いてみては。
           

むの木のこどもたちとまり子美術展
2007.6.1(金)〜7.1(日) 会期中無休、入館無料
森アーツセンターギャラリー (六本木ヒルズ森タワー52階)
10:00〜20:00 (入館は閉館の30分前まで)
詳細はこちら(PDFファイル)

     

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